釈迦如来 しゃかにょらい

興福寺西金堂の釈迦如来像は、光明皇后によって西金堂が造立された奈良時代当初のものは残っていない。西金堂は平安時代から鎌倉時代にかけて被災のたびに再建されており、鎌倉期の釈迦如来像が現在まで伝わっている。しかしこれも享保2年(1717)の西金堂焼失によって仏師運慶の作といわれる仏頭と仏手が残るのみである。一般に仏像の眉間には水晶玉などをはめ込んで白毫(仏の眉間にあって光を放つという白い巻き毛)を表すが、「庁中漫録」の記述に「釈迦如来像の眉間が自然と光を放ったため玉を入れなかった」とあるように、この釈迦如来像の仏頭には白毫がない。この仏頭と仏手は現在興福寺国宝館に重要文化財として保管される。